【ルール】2010.08.26.
建築行政界は未だ秩序が無いのか?
昨日、名古屋市役所建築指導部審査課から留守番電話が入っていました。
「連絡したいことがあるので、お帰りになったら電話をください。電話番号は・・・」

夕方、やっと連絡がとれ、何事かと思いきや
「補正、追加説明についてファクシミリを送りたいのですが、送信前に必ず相手方に連絡をするよう
 お達しがありまして」と担当者も苦笑い。
届いた書面には数項目の指摘事項が書かれていて、別紙に「回答書の書式」が。

先の緩和で建築確認添付書類が減り、あるいは補正内容の範囲が拡大されたばかりです。

その日午前、豊橋市役所では、窓口に来た人が口頭でやり取りしてその場で訂正をしていました。
そう、少し前までは名古屋市も。
規則を(勝手に)作るのは簡単です。法律ではないから廃止も簡単。
誰が考えるのか不明ですが、何でも管理したがる(暇な)人はあちこちにいますから。

ルール(規則)とは、無秩序な状態からある意味自然発生的(必然的)に生まれるものではないかと考えているのですが・・・

【暑い夏】2010.07.24.
梅雨明け以降、猛暑が続いています。
設計室でも早い時間からクーラーを作動させていますし、アパートの別室でもエアコンが。
電気代が大変なことになりそうです。

昨日、断熱材の営業がありました。
PET樹脂をリサイクルした100%ポリエステルです。(布団の中綿や衣料:フリース等に使用)
断熱性能、吸音性能などは同厚のグラスウールと同等で吸湿性はほとんど無く速乾性があるとのこと。
ただ、価格はグラスウールの50%増し。

施工性等を考慮すると、充填断熱工法では「使えるな」という印象を受けました。

この時期、日中に窓を開放していると大変なことになります。
外部からの熱取得を最小限にするために、 朝の一定時間換気を行ったら、出来る限りカーテンや障子を閉めておくことが必要です。
断熱性能が一定以上あれば、少ないエネルギーで効率の良い冷房が期待できます。

【マルチヒートパネル】2010.03.24.
ブログに温度変化と電力量および電気料金について記しました。
足踏み状態の春ですが、この時期の暖房は迷うところですね。
設計室では設定温度を17度にしたままです(稼働していません)が、少し寒いなと感じると温度を22度まで上げています。(もっとも、1枚羽織るだけで十分なのですが)


データについて、 測定期間中、最も冬らしかった2/17を基に 少し詳しく書いておきます。
6時:外気温3度、室温17.8度、床温15.8度で暖房開始です。(設定温度24度)
9時:外気温6.5度、室温23度、床温18.6度。(ほぼ設定温度まで室温が上昇)
12時:外気温8.4度、室温23.1度、床温18.6度。
15時:外気温8.6度、室温23.9度、床温18.7度。
18時:外気温8.5度、室温23.2度、床温18.9度。
21時:外気温8.2度、室温23.5度、床温19度。
23時:外気温8.5度、室温23.3度、床温19.1度。(ここで設定温度が17度に切り替わります)
0時:外気温8.1度、室温20.4度、床温17.2度。
1時:外気温8.0度、室温19.6度、床温16.8度。
2時:外気温7.8度、室温19.1度、床温16.6度。

日較差は外気温が6度、室内温度は同じく6度、床温は変動が少なく3度。

最も寒い時期、室温をある程度確保したい場合は2〜3時間前に稼働させる必要があります。
ただし、体感温度は電源が入ってから数分でその上昇を感じることができます。
逆に、電源オフの場合は体感温度が比較的早めに下がります。
断熱性能を高めれば、室温の上昇は早く、下降は遅くなることは容易に想像できますね。

そこそこのエネルギーを消費しているためエコと言うには抵抗があります。
断熱性能を高めた上で、こまめな温度設定と健全な生活習慣(1枚羽織る暖房)が必要です。
利点はその快適さにあります。また、空気を直接暖めないため換気による熱損失も最小限で済みます。
ただ、理解を得られるには少し時間がかかると思います。

【暖房料金】2010.02.20.
電気料金の請求を見て驚きました。前年同月比50%増しです。
思い当たる理由はいくつかあります。
・設定温度:昼間は24度にしていますが、かなり暖かいと感じます。
・時間設定:6時から22時を「昼間」としていますが、実際には19時頃退室することが多い。
・非在室時:出掛ける際、あるいは休日も同じ設定。

これらのことから「無駄に」電気を消費していることが分かります。そこで、
・設定温度:昼間の温度を22度とする。寒さを感じたらマニュアルで変更。
・設定時間:6時から18時を昼間とする。余熱は2時間程度確保されます。
・非在室時:設定温度をマニュアルで下げる。


当たり前のことですが、 1日中暖かくするには相応のエネルギーが必要です。
少し様子を見てみますが「ずっと低い温度で暖め続ける」というのが個人的な理想ですが、やはり、

状況に応じてこまめにリモコン操作することが省エネにつながるということですね。

実際に導入される場合、部屋の状況(部屋の向きと日照の有無、開口部の位置と大きさ、断熱性能)に
よってかなり使い方が変わると思います。
一定の性能は確保されていると考えていますから、あとは賢い使い方が重要になるということです。


【エコポイント住宅・・・】2010.02.07.
木造新築住宅で最大30万ポイントだそうです。1ポイントの価値は定かではありませんが・・・
申請の仕方は様々ですが、性能評価やフラット35を利用しない場合は検査機関に独自申請をすることになります。(4万円程度の手数料が必要)

対象となる基準は「次世代省エネ基準」ということですが、分かりやすく言えば「高気密高断熱」住宅ということですね。
ここで気になるのは「高気密」です。個人的には好ましくないと考えている構造です。
前にも書きましたが、断熱性能を高めることはそれなりのメリットを感じますが、ビニール袋あるいは魔法瓶の中で生活するなんて・・・

完璧な気密化をして、 その部屋に複数人が寝ていて、もし24時間換気設備に問題が起きたら・・・
ああ、おそがい、おそがい。

【オーダーキッチン】2010.01.29.
昨日、とあるオーダーキッチンのSRに行ってきました。

特に興味があるという訳でもなかったのですが、是非一度見てもらいたいという強い要望で。

確かに立派なキッチンが並んでいたし、コストもそこそこリーズナブルとのこと。
独自性をアピールされていましたが、往復¥2,000の高速料金を支払って見るだけの価値はあったのか?

25年位前にシステムキッチンというカテゴリーが発生し、しかしその時は「天板が一枚でできる」程度のものでした。そのうち、バブリーな時代背景もあって全盛期に。
各社独自性を打ち出すために差別化を繰り返し、部品の互換性はほとんど無く、ファッションリーダー的アイテムとなってゆきました。

オーダーキッチンを標榜するメーカーは増え続け、未だにキャッチセールスは「夢を叶える」・・・

立派な家具が欲しい人にとっては大切なアイテムでしょうから反対はしません。

現に、当設計室では半数以上がオーダーキッチンです。
私のこだわりは、
・暮らし方が反映されたキッチンレイアウト。
・使う人が機能的と思うこと。
・インテリアとマッチしたシンプルなデザイン。
・そして何よりローコスト。

帰り際、うっかり本音を吐露してしまって大変失礼なことをしました。


【楽しいスケッチ】2010.01.22.
ここ数日、とある案件のファーストプランスケッチをしています。
敷地や周辺状況を写真を撮りながら見て回ること30分。
初めてお会いした際の印象を思い出しながら。

帰りの車の中では漠然とした形態が浮かんでいました。

・・・まだ鉛筆は持たないで・・・
算盤の暗算をするように、頭の中のイメージを反すうします。

深夜、コピー用紙の裏にスケッチを始めます。
プランの骨格が見えてきたところで一度鉛筆を置きました。
方向性はこれで良いのだろうか?
あと2〜3日はCADに載せない方がいいかな。

気になっていた部分のスケッチをやり直して、断面の検討をします。
CADで描き始めると一気に進めます。それと同時に細かな問題点を洗い直しながら。

一番苦しいのはバラバラのイメージがまとまらないこと。
一番楽しいのはバラバラだったイメージがまとまったとき。

今日明日で図面として仕上げれば、クライアントに連絡するだけです。

【厄介ですが・・・】2009.12.24.
HPを見たらアクセスカウンターが表示されていません。
気になるのでいろいろと触っていたらリセットされてしまいました・・・
直前の数値すら覚えていないので実害は無いのですが。

昨年の9月にリニューアルをし、その後もIEでうまく表示できないなどの問題が続きました。
アップルの見解はIEに問題がある、との一点張りですが、マックを使って15年「毒を食らわば皿まで」ではありませんが、ここまで来たら心中するつもりでいます。(笑)

初めてCADを触って、しかしパソコン自体に対する慣れも無く挫折したことを思い出します。
友人の勧めでLC575とMiniCAD-4を導入したら、それこそ目から鱗がポロポロと・・・
製図板と平行定規を捨てる決意を持たせてくれました。

この仕事で大切なこと。
結果としてクライアントの満足を得られることに違いはありません。
ただ、そこに至るプロセスも同じように重要な意味を持つと考えています。

道具として優秀かどうか、という判断は、自分にとって使いやすいかどうかですね。
100%のものは有り得ないのでしょうが、少々のことは受け入れながらも愛着を持って使い続けることのできるもの、そこも大切なことではないかと。

【暖房料金・その2】
11/19〜12/16の暖房分電気使用量が100kwでした。
さすがに冷え込みが進んだ分、ヒートパネルの稼働時間が増加したようです。
100kw×22.52円=2252円。1日当たり約80円ですね。

設定温度、昼夜時間設定は変えていませんが、期間中の夜間(10日間程)、マニュアルで温度設定を変更しています。(22時以降17度設定を24度に。時間は1日あたり3〜4時間)
このように、随時任意に設定を変えられるのは、とても使いやすいところです。

一昨日、某メーカーの営業が来室し「部屋がとても暖かいが、暖房器具が見当たらない」という感想を述べました。
確かにそうなのですが、設計室はデスクで覆われているため、床まで暖められるのは部分的となります。(その代わりテーブル面が暖められます)したがって、デスク下部の足元が少し冷えた感じがしますが、天井面にパネルがあるため仕方がないでしょう。
あと、設計室が北向きであるため、窓際(いわゆるペリメーターゾーン)も室温が低く感じられますが、これはどの暖房でもあることですね。

週明け早々にメーカーの方が来室され、正確な電気使用量を測定するための装置を取り付けることになっています。

【進む少子化】
内閣府が12/5付けで発表した男女共同参画に関する世論調査で、「結婚しても必ず子どもを持つ必要は無いか」という問いに、42.8%の人が賛成あるいはどちらかといえば賛成、と答えたそうだ。
20代女性では68.2%、30代女性では61.4%と、出産適齢の女性で大きな割合を占めている。
この結果は、子どもができてもずっと仕事を続けたい、というのが理由と考えられている。

また、結婚については70%の人が「しなくてもいい」と答え、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだとの考えに55%の人が反対しているそうだ。


調査は、その対象者や方法により回答の方向性が決まりやすいことがあるのは事実。
以前この欄でも「個の時代」と「家族の在り方」について記しましたが、やはり矛盾を感じます。

価値観という名の下に様々な自己主張がなされます。
環境が与える人の心への影響は大きなものがあると考えています。
体と頭が欲するままに生きてきて、心が荒んではいないでしょうか。

【暖房料金】
電気料金が確定しましたから報告いたしますが、暖房期間と料金発生期間にズレがありますから、あくまで目安としてください。
10月分使用量が404kw、11月分使用量が416kwなので暖房分は12kwということになります。
他に高負荷の電気機器は使っていませんし、ほぼ暖房分の使用量と考えても差し支えありません。
使用期間は3週間なので、1か月分に単純換算すると16kwとなります。

アパートの電力契約は従量電灯Bなので、300kwを超える電気料金は22.52円/kwです。
16kw×22.52円/kw=360.32円となります。(割引、燃料調整費は除く)
つまり、1日当たり12円ということですね。(安いな〜、計算合ってるかな?)

使用している遠赤外線パネルは1400wで10帖程度の面積に対応していますから、暖房費用としてはかなりリーズナブルではないでしょうか。

原因は10月後半から11月前半は暖かだったため実稼働時間が少なかったからでしょう。
この先2月まではフル稼働でしょうから、もう少し使用量は増加すると考えられます。

【遠赤外線パネルその後】
10/26に運転再開し、その後およそ1か月が経過しました。
再起動直後は比較的暖かな陽気でしたが、さすがに11月も半ばを迎えると冷え込むようになりました。

使ってみての感想ですが、思いの外暖かく感じられます。
廊下(非暖房室)との温度差は歴然としていて、2〜3時間室内にいて廊下へ出ると、なるほど自分が暖まっているのがよく分かります。
昼夜設定は朝7時を境にしていましたが、7時過ぎには入室するので6時に変更しました。
当たり前ですが、とてもクリーンな暖房で風(対流も含め)も起こりません。
昨日の午後、ある工務店の社長が来室されましたが、暖かさに驚かれていました。


御幸山で住宅が着工になりますが、この度、住宅では日本で最初に採用することになっています。
クライアントは未だ半信半疑?のご様子ですが、この状態なら安心していただけると思います。

月末には電気料金もある程度判明しますから、また報告いたします。

【遠赤外線パネル再起動!?】
設置後1週間で故障しましたが、春先の修理完了後は使わずじまいでした。
本日、代理店の社長が来室され、簡単なレクチュアーの後、運転再開となりました。
運転方式は「期間中電源入りっぱなし」です。
夜間と昼間の時間帯および温度設定をすれば完了です。

電源のON−OFFはありませんから四六時中暖房する訳で、これに対しては抵抗感を抱く方もいらっしゃるのではないかと想像しています。
床暖房の場合もそうですが、期間を通して低い温度で暖め続ける、というのが輻射暖房の基本です。
これからのシーズン、どの程度のランニングコストを要するのか楽しみではあります。

現在の設定は、7時から22時を昼間とし24度、22時から7時を夜間として17度となっています。
設定後、数分でパネルから熱を感じるようになりましたが、1時間後は設定温度に達したのかパネルからの熱は控えめになっています。
ちゃんと制御されているようですね。

しばらく様子を見て、また報告させていただきます。

【地方行政の在り方】
宅造の許可も下り、確認申請を提出しました。
併せて、5社による入札も終えましたが、内1社は宅造工事が不可能ということで辞退しました。
4社の見積内容を検討していますが、やはり擁壁工事がネックになっています。
工事自体の困難さもありますが、かかるコストが想定外になっています。
このままでは計画そのものが成立しない状況です。

宅造許可申請当初から分かっていたことなので、役所には実情に応じた柔軟な対応をお願いしてきましたが、ついに受け入れられることはありませんでした。

入札結果を持ち再度役所を訪ね、柔軟な対応を迫っていますが回答は釈然としません。
あたかも法の番人のような絶対主義というのは、役人の一面としては理解できます。
しかしながら、違法行為を主張している訳でもなく、実情を鑑みた上で考え方を見直すことも住民に対するサービスではないでしょうか。

【遅れ気味の設計作業】
8月初旬には入札予定だった物件の設計工程が遅れています。
原因は、宅造申請に関する行政との調整です。
6月24日には許可申請を提出していますが、役所の担当者が長期療養休暇をとってしまい、引き継ぎが全くと言っていい程なされておらず、しかも、新しい担当者は独自の理論を展開します。

結局、構造計算を役所の言いなり(ソフトまで指定)にやり直し、訂正どころではありません・・・
それに翻弄されるうちに時間は過ぎ、あっという間に8月です。
構造事務所の尻を叩いてはいるのですが、遅々として進みません。

クライアントには多大な迷惑をおかけし、申し訳ない気持ちで一杯です。

【設計者にとって自邸とは・・・】

自邸を建てること、金銭的な問題はさておき(笑)やはり難しいと考えています。
ある意味「マニアックな設計者」は自邸を設計したい、という欲求が強いのではと思います。

普通に考えると、自邸とは、設計者自身によって100%コントロールされた理想的な建物、という見方をされます。そう考えると、容易にリアライザすることが「良くないこと」と思えてしまいます。

私にとっての理想が世間でどういった評価を得るのかは興味があるところですが、何だか懐の中味をさらけ出すような気がして。
考え過ぎかな?

【本音と建前:安藤さん、それを言わないで】

とある講演会で、安藤忠雄さんが「自身の終のすみかは?」という質問に対して、「自分は大阪の普通のアパートにいる。3DKが一番便利で使いやすい。」と答えたそう。

都市の中で、住まうことに厳しい条件を突付け、ゲリラ的な提案を続けてきた氏の本音はアパートの3DK。慣れた生活に甘んじているのか、自分以上にアヴァンギャルドな住宅が増えつつある今日への警鐘なのか真意は不明です。

深読みすれば、自分の住宅の原風景と憧れが交錯し、ある程度実現し、それなりの評価を得たのだけれど、決してその中に身を置くことは無かった。結論が出ていないと言えばそれまでなのですが、実験と第三者評価で地位を築いてきただけのことですか?

同業者?としては理解できないことはありません。
30代、40代とずっと住宅をつくってきて、早50代へ突入しています。
では、今の自分が一番と思う住宅を設計せよ、と言われたら・・・難しいかもしれません。

心の師匠、故宮脇檀さんもずっとアパート暮らしでした。
第三者的には理解もし、その時点でクライアントにとってのベストを提案し続ける。しかし、自身のこととなると・・・

でも安藤さん、死期が迫っている訳でもないのにそんなこと言わないでください。


【保険や保証のこと】

先日、地盤改良工事などを手掛ける業者の営業がありました。

地盤沈下等で傾いてしまった建物を独自の工法で修復するというものですが、コストを聞いてビックリしました。戸建て住宅で500〜1000万円!しかも、単に傾きを直して基礎を補強するだけです。(建物本体の補修は別途工事です)


最近では、地盤改良工事には保証を付ける業者がほとんどですから心配は無いのですが、もし、保証付きでなければ、建て替えも視野に入る大きな問題です。


保証と言えば、静岡の大手住宅会社が倒産して大変な影響が出ています。

完成保証保険に入っていないため、多額の前金が戻ってきません。
なぜ75%もの前金が必要なのでしょうか?

2000万円の工事金額で掛け金が5万円程度の保険になぜ加入しないのでしょうか?


当設計室でも「賠償責任保険」に加入しています。
保険は使うことを前提に掛けるものではなく、本当に万が一のためのものです。
瑕疵が無いように細心の注意を払うのは当然として、しかし、予期せぬ事態に遭遇した場合にクライアントの皆さんにお掛けする迷惑を最小限にするのも義務ではないかと考えています。


【暖房について】

これまで設計させていただいた住宅の半数以上は床暖房を設置しています。
方式は様々ですが、最近では深夜電力による蓄熱式のものがほとんどです。

イニシャルコストは多少割高になりますが、ランニングコストを抑えることができるからです。


以前からもう少し手軽で自由度があり、更に快適で使いやすくコストが抑えられる暖房装置があればと

考えていたところ、オランダのエナジープロダクツ社の天井遠赤外線パネルを紹介されました。

初めは懐疑的に受け止めていたのですが、モニター設置の申し出を受け、実際に体感してみると印象は

大きく変わりました。


思ったより立ち上がりは早く、輻射熱で壁や床まで暖められますから電源を落としてからも数時間は

室温が維持されるようです。

(実際に6時間程度通電した後運転停止、その後2時間経ってもかなり暖かい)

まだ2,3日のモニターですから確定的なことは言えませんが、これから様々なデータを収集する予定なので改めて報告できると思います。


気になるコストですが、イニシャルコストは床暖房より確実に抑えられると思います。

ランニングコストは正確なデータがありませんが、カタログを信用すれば10帖程度の部屋で8時間通電

しても1日の電気代は50円程度と考えられます。

これについても検証したいと考えています。

【家族の在り方に関する世論調査】

以前、この欄で クライアント像の変化について書きましたが、先日の新聞記事に見出しの内容が書かれていて、興味深く読みました。


・個人の生き方より家族のきずなを大切にする:71%
・家族の役割は愛し合い、精神的に支え合うこと:59%
 ちなみに、子どもを産み育てる50%、経済的に支え合う24%、年老いた親の世話をする23%

・望ましい家族構成のトップは三世代同居など大家族が60%
 ちなみに、核家族は27%、夫婦二人は9%、一人暮らしは1%


世間では、ここへ来て、大家族型へ指向変換でしょうか・・・

核家族の代表選手が感傷に浸り、あるいは、大家族を知らない世代が憧れを持つ、という結果でしょうか。否、戻れないことは十分分かっているし、知らない世代は知らないままの方が良いことも分かっての結果でしょう。


ハード(建築)で解決できることはとても少ないこと。
容易に考えつき、簡単なことなんだけど、なかなか出来ないこともあります。

Q&Aコーナーで「二世帯住宅の在り方」について、私なりの考え方を述べていますが、改めて考え直してみましょうか。

【改めて住宅を考える】

定型のものとしてとらえることのできない難しい課題です。
建築計画学なるのもが成立しにくいと言われていますが、それは当然です。だって、生活を学問で計ることができる訳ではないし、ましてや統計で成り立つものではないからです。
では、どのように取り組めばよいのでしょうか。
簡単に言えば「そこに住まう人が主役であるべき」ということです。

時は流れて、大家族から核家族そして個の時代へ価値観が変化しています。
つまり、あるべき姿が主役により形を変えているのです。

また、個の集団が住宅地あるいは都市を形成することも忘れてはなりません。

洋の東西を問わず古い町並みが美しい理由は、常に「全体の中の個」という意識があったからです。また、物流の観点からも、すべてが奇をてらうことを無く身近な素材を伝統に従って無理なく使用している、ということも大切な要素です。

ノスタルジックな話になってしまいましたが、このように日々悶々と模索しながら取り組んでいます。

【住宅建築で大切なこと】
住宅新築について相談を受けました。インターネットを検索されて、複数の設計事務所に訪ねられており、その中の候補として当設計室にいらっしゃいました。
内容は、敷地と予算にかなり制約があり、しかし、それなりの希望もある。メーカーや工務店等に相談したがしっくりこない。そこで勇気を振り絞って?設計事務所巡りをされている、ということでした。

今の時代、ネットを検索すれば呆れるくらいの膨大な情報を目にすることが可能です。(今回の事例に限らず)希望を伺うと、大半がその情報の寄せ集めです。
地元産の構造材を使いたい、基礎はしっかりと、メンテナンスのかからない、デザイン性が優れ、シンプルで開放的に・・・
まあ、大体今の住宅建築のキーワードが次々と出てきます。で、大切なこと。

・まず、予算。絵に書いた餅ではハナシになりません。

 予算を念頭に規模や構造を想定し、その中で何ができるかをしっかりと見極めます。
・何がしたいのかを、ある程度明確にすること。

 情報はあくまで情報です。自らの生活スタイルと照らして、本当に必要なものを外さないことです。
・構造。基礎や軸組など構造体をしっかり設計し、そのように施工するのは基本中の基本です。

 耐力壁は多い程丈夫な印象がありますが、それは事実として、しかし、大切なのはバランスです。

 想定外という嫌?な言葉が流行っています。

 確かに、想定できるすべての要因を検証し「これなら間違い無い」としたものが、実は十分ではな
 かった。ということがひょっとすると起こりうるかも知れません。

 それを否定することはできませんが、原因を掘り下げたら何らかの過失があった、では済まされない
 のも事実です。
・仕上げ、設備。

 なるべく自然素材を使う。そうで無いものは、規制対象外あるいはF☆☆☆☆を使うのも今や当たり前
 のこと。設備選定は慎重に。あれば便利は無くてもオッケー。


最後に最も大切なこと。設計監理専業の設計事務所に依頼すること。HP等で考え方を分析し、何か「響きあうもの」が感じられること。実際に会って話をすること。それが一番です。そういった意味では、とても賢明な方です。相性の良い設計事務所が見つかることをお祈りしています。

【なぜ塗装仕上げですか?】

住宅の室内仕上げ(壁、天井)について、皆さん異口同音に「塗仕上げで」とおっしゃいます。

PB(プラスターボード)にペンキ塗り(水性塗料)を指す訳ですが、理由を聞いても明確な答えはありません。
ずっと以前、宮脇檀さんに傾倒していたころ、室内の仕上げ、特に手や足に触れるところは自然素材で、という鉄則?を信じ、実行していました。ちなみに、照明器具はすべて白熱灯で。


その頃はシックハウスなどという言葉はありませんでしたが、宮脇さん自身もビニルクロスを張るくらいならラワンベニヤで、というようなことをおっしゃっていました。
さすがにラワンベニヤというわけにもいかず、シナベニヤを目透かしで張ったり、予算があればプラスターや漆喰で仕上げるのを標準としていました。


当時はPBにペンキ仕上げというのは私にとって邪道でした。つまり、漆喰やプラスター塗の「まがい物」という位置付けでしかなかったのです。
しかし、ベニヤ張りや漆喰塗りというのはコストがかかります。ラワンベニヤでも¥200/ミリでしたから、3ミリベニヤでも600円する訳です。PBは12ミリで450円。しかも耐火性や遮音性はラワンベニヤの比ではありません。


近頃は住宅設計の最重要キーワードがローコストになっています。
ビニルクロス=安価というイメージを定着させたのは、私達にも責任があると思います。シックハウスに関して言えば、ペンキもクロスも同じです。両方ともF☆☆☆☆ですから・・・

見方を変えれば、クロスの方が高級である場合があります。水性塗料にはグレードの差はありませんが、クロスの場合はグレードによってコストが大きく変わります。確かに上質なクロスは張りあがると美しいし上品です。塗装は職人により仕上げの程度が大きく変わります。メンテナンスはビニルクロスが気楽です。

こだわりは大切にしたいのですが、表面仕上げで空間の質が変わる訳ではないし、もっと他にコストをかける(かけたい)部分もあります。皆さんも、今、なぜ塗装仕上げか?・・・考えてみてください。

【建設費用は誰が決めるのか】
なかなか意のままにならないコスト。
先日、入札を終え、工務店も内定、しかし、その見積金額は予算とは20%以上も開きがありました。20%というと物凄く大きな予算超過ですが、内心は「やっぱりそうだよね」という気持ちでした。

当初、予算をお聞きし、できるだけそれに沿うように計画を進めるのですが、やはりいつものパターンに。「やっぱりそうだよね」というのには、それなりの理由があります。

設計期間に比例してどんどん中身が濃くなります。これは良いことなのですが、今の世の中情報が溢れ、本来の意図する部分以外にも関心が拡がることがままあります。
その多くが中身の充実?に関することですから、気を付けないとタイヘンなことになります。

あれば便利なものが多いし、性能やメンテナンスに優れたものはそれなりにコストが掛かります。
それを上手くコントロールするのが設計者なのですが・・・

VE作業(品質や性能を著しく低下させず、コストパフォーマンスに優れた内容に見直す作業)を進めていて改めて気付くのは、このコスト超過の主犯と共犯者が工務店を脅しなだめている姿です。

【これからの住まい】
家の造りやうは夏を旨とすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き頃、悪き住居は耐へ難きなり。

(徒然草)

温暖化の度合いが年々進み、雨の降り方も何やら熱帯地方のスコールに似てきました。
ますます「家の造りやう」が問われる時代ですね。

高気密化が進み、居室がシェルター化し、その結果シックハウスなどという現象も現われ(因果関係は明確ではありませんが)人工呼吸器(24時間換気)設置が義務化され・・・

無意味な価値観に基づき、利益追求をした大企業のツケを何で・・・我々建築に携わる者はいったい何をやってきたのでしょうか?

【サスティナブルデザイン】
神社建築の様式は平安時代にほぼ完成され、中世以降、大きな変化は見られない。もともと、精神的な機能しかなく変える意味もないだけ。

住居建築:室町時代、書院造に伴い「木割り」が発生し、今日のモジュールに至っている。江戸時代に発生した数寄屋造りは伝統化され、精神として現代に生きている。

近代以降、コンクリートや鉄の建築は西洋の模倣でしかないのでは?     
戦後輸入されたアメリカ式モダンリビングに代表される「べき的住まい方」から本質へ。

【これからの住宅に要るもの、要らないもの】
要るもの:建築技術の伝承と育成

要らないもの:ユニバーサルデザイン・過剰な設備・差別化の装置・自称建築家

【クライアント像】
社会構造の変化に伴う、クライアント像の変化。 
家族の在り方が問われる現在、ある調査によると現在の中高生が結婚適齢期?に達する頃は、5人に1人が結婚しない(できない?)社会となるそうです。 
社会生活の基本と考えられてきた「家庭」が「個」の時代へ移行するわけです。 
大家族から核家族そして個の価値観への変化は、建築にも少なからず影響を与えます。 
「個の主張」や「個の表現」を大切にして?我々設計者は建築を主張している、といってもいいでしょう。 
これからの社会を考えるとき、設計者は何を提案して、何ができるのでしょうか。

【設計者として今あるのは・・・】

学生の頃、コルビュジェやカーンそしてミースの建築を知り、少なからずショックを受けたのですが、それらの建築を身近に感じることはありませんでした。ハードとしての建築はともかく、文化やロケーションも違うし、写真の中での建築はあまりにも私の現実と違うところにありました。


学校を出て教職に就いたのですが、夜間定時制ということもあって、昼間は比較的時間が取れることになりました。(本来は研修時間です。為念)

その頃の定時制高校へ通う生徒の大半は私より年上で、日中、現場監督や大工の仕事を終え、学校へ来ます。ですから、実務に関しては私の太刀打ちできるものではなく、逆に生徒から教わる部分が多かった気がします。


そういった環境で、自ら実務の勉強がしたくなったのは当然の成り行きでした。

父親の紹介で、小さな工務店に「手弁当」で通いだしたのは2年目のことです。

まだ若かったこともあり、現場で経験すること全てが楽しく刺激的でした。大工を初め、多くの職人に現場での知識をもらい、コンクリート打ちでは真っ暗な中、懸命に木づちで型枠を叩き、スラブを木コテで均したり・・・


そんな中、その工務店の社長が「宮脇さん」っていう人知っているか?有名な設計士らしいが。と聞いてきました。どうやら、その社長と宮脇檀さんの実兄が知合いだったようで。

知っているも何も、学生の頃からの憧れの建築家でした。

カーンやミースより身近に感じ、小さな箱一杯に詰め込まれた様々な仕掛けが顔を出し・・・吉村さん的ディティールは何処か破綻していて・・・好きでした。

運良く?宮脇さんの実家の増改築と実姉のお宅の増築の図面製作と現場監理、それに別件の確認申請の代行をさせていただきました。その間、代官山の事務所へ何回も通い、手紙やファクシミリでやり取りし、何度か食事もご一緒させていただきました。


学校を出てからの3年間は、こういった一連の経験や一級建築士取得もあり、実に充実したものでした。そうすると当然今度は設計事務所での研修がしたくなります。

工務店の社長の取り計らいで今度は設計事務所へ通いました。そこでは見習いでしたから、簡単な図面製作や確認申請提出が主な業務でした。2年もいれば、一連の図面作成と申請業務は一人前にこなすことができるようになりました。


この頃は「住宅建築」に掲載された、M&N設計室の益子義弘さんと永田昌民さんの作品が好きでした。白い均質な空間。アイディア一杯のディティール。永田昌民さんの「川越の家」を自らトレースして、学校の製図課題にしていました。


教職に就いたのは成り行き的要素が強く、常に自分の中に違和感を覚えていました。実務を知れば知るほど、教科書の内容が空虚に思われ、しかし、学校の授業内容と実務は次元が違うことも十分理解できて・・・葛藤は3年間続きました。

まわりの反対を押し切り、学校を辞めました。建築教育、設計と現場、憧れと現実、様々な葛藤を背負って、自分が本当にやりたかったことを求めるために。

【ローコスト】 
今や建築を考えるときのスタンダード?キーワードになりましたね。 
ローコスト・・・安価 世の中、ローコストやディスカウントという言葉が溢れています。

クオリティ・・・品質 建築で考える場合、大きく分けて2通りの品質があると思います。材料などの品質と施工上の品質です。

  
消費される建築(デザイン)とスタンダードデザイン 
インダストリアルデザインなどの世界とは趣が異なりますが、商品としてのデザインは消費され、常にその次が求められます。
 
競争入札とローコスト
ローコストでない設計をされたものが、競争により「お値打ち」にできてしまう。  
ローコスト=ロークオリティでは困ります。一時の流行を求めたデザインでホントにいいのでしょうか。 
いつまでも業者を叩くコスト管理は続きません。 
自然素材100%とまではいかなくても、できる限りそうしたい。 
省エネは大切ですが、物理的にはある程度のコストを必要とします。

 
シンプルなプランと外観、モノグレード仕上、必要最小限の設備、自然の採光と通風。 
付加価値は自らの生活スタイルを反映したデザインだけ。これだけでダメですか? 

【見積のフシギ】 
実施設計終了時に工事費用の概算をします。 

積算つまり、数量の拾い出しは図面がありますから難しくはありません。しかし、見積となるとこれがなかなか・・・ 
恥ずかしいハナシ、長年やってきてこればかりは意のままになりません。 
クライアントから提示された予算を念頭において設計するのですが、やはりクライアントの夢や希望、そして自身もこうしたい、ああすれば・・・ 
図面完成時点で既に予算オーバーが目に見えている、というのはいつものこと。 
甘いハナシ、入札にかければ競争心理でどこかの業者が「突っ込んで」くれる だろう、という心理も働いて・・・ 


ある建築会社の社長とのハナシ。見積提出時に「今回は頑張れませんでした」と。理由を尋ねたら、工事の初期段階に監督を常駐させなければならないと考え、工期と時期からするとそれが難しい。だから値引きも消極的になってしまった。とのこと。 
つまり、受注意欲により見積に「さじ加減」を加えるということ。まあ、分からないわけではないが、それなら最初から見積に参加しなければいいのに。

いろいろ話をしているうちに、これは寿司屋の時価に近いな、と思いました。 
カウンターに座って、あれこれ頼んで「おやじ、勘定!」というときに「まな板」の縁の飯粒の数をチラリと見たのか見ないのか速攻で金額を提示する。いつも同じような飲食なのに勘定がバラバラ。下手をすると2割3割違って・・・気分なんですね。建築会社でいえば、「腹の減り方」になるのでしょうか。 
自社の状況や工事場所それに建物内容を考えて、今回は行こう!と決めれば突っ込んでくるし、そうでなければ、当然無理をしない。 


値引きというのもくせ者です。3900万円の見積上がりで600万円!の値引き・・・ 
建築の単価って何なんだろう?クライアントへの説明に窮します。 
値引き率が大きければ大きいほど、その後の調整がややこしくなります。 


適正な価格を正確に、というのは難しいかも知れません。 
できれば、自社での実行予算を明確に提示して、この建物の内容と工期を考慮すると、これだけの経費と利益が必要です。こんな見積が欲しいのですが。